雨落拍子〜あまおちびょうし〜
一つのことが終わった、それは永遠だと思ったこと、次は余韻もなく始まる
タチャ、タチャ、タチャ、タチャ。
あてもなく走る中、大きな雨粒はまぶたに当たり、頬を伝う
どうして、どうしてこんな気持ちになるのだろう。
赤の他人達は傘を刺し、気心がしれているであろう友人たちと、歩くばかり
いても、いなくても関係がない、ただ邪魔なのだ
嫌だと言えたらどんなに素敵だろうがそうではないのだ。
周りに目は向かず、誰とも目があうこともなく、すれ違い別れた
私は至らなかったろうか?
手が冷える、息は続く、振り向くことはできない
タチャ、タチャ、タチャ、タチャ。雨脚は変わらない
大粒の雨達は、ことごとく口をよけ、いっとう喉は乾いていく
言ってくれたら何かができたかもしれなかったのに。
胸が苦しい、身体は動く、止まる訳が無い。
なんど気持ちを抑えただろう、なんどでも抑えられると、そう信じていた
楽にして良かった、いつもそうしていたのに。あの頃は違った
らしくないと思った、らしくないと言われた、らしくなくて良かった
なんど思い出しても、なんど考えても、一分一秒だって戻らない
タチャ、タチャ、タチャ。空はもうすぐ晴れるだろう
雨粒は身体を伝い、ぺったりとしてきて、足にしがみついた
ジンジンする、息はできる、もう手足は動かない
次しかない、続けたくない、続けられない
芝生を踏んでいた、空を仰いだ、だらしなく空いた口に雨粒が入る
ごくん
声が出せる、言ってやろう、今なら何だって言っていいじゃないか
さあ
「「好きだったんですよぉぉぉぉーーー!!!いまだってぇーー!!!」」
キィーィイ!
振り向いた先、目が合う、とても熱くなった。
(終)
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作:@ironmarto





